JAPAN表紙。


オレンジレンジがJAPANの表紙になるだけで、「反対です。」って雑誌のBBSに書き込まれる特異な雑誌JAPAN。奴らが表紙になるだけで「買いたくねぇ〜」なんて言われる。読者の信奉熱い雑誌。私も読者ではあるが、正直オレンジレンジがJAPANの表紙になるなんてことは、ありえないことだと思っていた。「普通のJAPAN読者はオレンジレンジなんて嫌いでしょ?」「編集もクソバンドって思ってるでしょ〜」って思っていた。


が!!
特にリリースと露出がないこのタイミングで、巻頭表紙とのこと!!この話題ははてなのどなたかのブログで4月頭に知り、JAPANの公式Web見に行って小躍りした。(ちなみにオレンジレンジの公式Webの発表よりも早い情報だった。)本当にものすごく嬉しかった。ORICON STYLEでもPATIPATIでも読めない記事があるだろうと思った。JAPANがどのようなインタビューをして、どういった経緯で彼らを表紙に取り上げてくれるのか、興味と期待があった。他の雑誌では読めない記事があるだろうという私なりのJAPANへの信奉。彼らを表紙に取り上げることに「反対」の意を表した読者と同じように。


まずは、直人の単独インタビュー。
「JAPAN」の表紙ということで一読して「タフな男子」だなと・・・。バッシングなどを受け止めて、消化して先に進もうとする強さ。自信がなければ、ああいう風にはいられないよな。本当に格好良いなぁ・・・。いつもふざけている人の真面目な面が見えるとグラっとくる典型パターン。直人のインタビューで目からウロコだったのが「女の子的聴き方」というもの・・・。ものすごく納得しました。


直人が言っていたこととは、関係ないけれども、男子が好きなバンドを私が好きだと思えないことがあるのは、性差かもしれないって、インタビューを読んで初めて思った。人の価値観なんて相対的なものであるし、自分自身の価値観にコンプレックスを感じる必要は本当はないのだけれども、「27にもなってオレンジレンジ『なんか』が好きで○○が好きじゃない自分は 格好悪いな〜」なんて思う必要はないんだなと思いました。個人的なものであると。


それと、それとは逆に確かに世の中のレンジ好きの女子は、直人の言うところの「女の子的な聴き方」でレンジに恋をしたのだと思うけれども・・・。思うのだけれども・・・。正直上海ハニーを「サンボマスター山口」(注:私は山口氏好きですよ)のような人が唄っても、世の中の女子は「きもい」と言っても、「あ、好きかも」とは思わなかったと思います。女子は、6人の持つビジュアルのポップさにも惹かれたんだよ。「あー、なんか曲おもしろいな〜。唄っている子達、 顔くっきり・ぱっきりしてるな〜。 服もカワイイし、いいなぁ〜。なんか6人わーわーいて楽しそう〜♪」ってな具合でさ・・・。ま、私なんですけど・・・。女子って一般化してごめんなさい。女子っつーには無理な年なんですけど・・・。



そして、「オレンジレンジ的ビジュアル」を持った人と「サンボマスター的」ビジュアルを持った人の人生は、その人への外側からの影響も違うし、それによって心のありようも変わるだろう。そして、音楽がその人の表現だとするならば、外見によって表現する音楽も変わるはずだ。なんども引き合いに出して申し訳ないけれども仮に、サンボ山口が彼が今持つ音楽的バックグラウンドを持ちつつ、世の中の女子10人のうち5〜6人は「普通にかっこいいんじゃない?」そして2〜3人「嫌いじゃないよ」というビジュアルであったとすれば、サンボマスターはいなかっただろう。バンドにとってビジュアルというのは、良し悪しという意味じゃなく重要だ。


正直、女子がバンドにガッツリはまるきっかけで音源だけなんてのは、全く信用してない。私がほとんど神経症的にに外見にこだわる(いいとか悪いじゃなく)人間というのをさっぴいても、女子がバンドに音楽だけ求めているんだったら、世の中にはCDだけあればいい。PVも雑誌も必要ない。少なくとも私にとっては、「音」と「外見(キャラ含む)」と「世界観」の総合点が自分の価値観に触れるかが重要。



さて、インタビューの話に戻ろう。へなちょこに見えても、直人はずっとリーダーだったし、今もこれからもあの形でリーダーなんだろうなぁ・・・と。直人は直人のスタイルでバンドの中心にいるなぁという印象。「オレについて来い」的な印象はあまり受けないのだけれども、彼がバンドをどういう風に導くべきかを考えて、誘導したのだな。と非常に感慨深くなりました。そのくせ妄想的な女子に関するトークだったり、しょうもないところも持っているのが彼の魅力だと・・・。だからこそ直人は天才肌のとびきり上等な男子って感じです。(この場合の上等は沖縄弁での上等なんですけどね・・・。高級って意味ではありません。)しかし、雑誌によって直人が馬鹿に見えたり、知的に見えたりと・・・。直人奥深し・・・。恐るべし・・・。というかインタビュアーの資質か。


さて冒頭に書きましたが、私は私なりにJAPAN信奉者である。今回JAPANの表紙にレンジがなり、初めて6人全員のインタビューが記事になるに際して、他誌とは違う、記事のクオリティーに非常に期待した。その期待は見事に当たり、今まで聞いたことのあったデビュー
までのエピソードに加えて、聞いたことのない話加えてデビュー後(つい数ヶ月前までの)葛藤や迷い。かなり赤裸々で興味深かった。


涼の口から今年のツアーで何度か聞いた、「迷いや挫折」という言葉の正体はこういうことだったのか・・・。彼が話していたことはこういうことだったのかと納得。昨年5月からライヴでの涼を見つづけて受ける印象が秋頃からなんとなーくだけれども、だんだんと柔らかくなっていくのは感じていました。(今回のツアーは激変でしたが・・・。)雑誌のインタビューでもそんなこと言ってたしね。


印象深かったのは「自分のこの、ついいていけないぶりっていうか、 そういうのをいけなく感じて」というくだりの洋の言葉。あぁ、洋ってやっぱりいいなぁと思いました・・・。
ストイックに前に進もうとする姿がね。


その他写真、結構良いですねぇ。白い壁にラクガキ。いろいろなアーティストやアイドルがやっている非常に古典的な風景だが、見ていてなかなかおもしろい。みんな結構絵が上手いのね。個人的に大うけしたのは、「クリリンのことか」という一文。ドラゴンボールで悟空がスーパーサイヤ人になる時のきっかけだよね、たしか。涼さん髪切る前ですね。顔色がよろしくない。ラジコンを走らせたり、大縄飛びしてる姿も大いに楽しませてもらいました。

涼さん

さて、JAPANに登場したエピソード。後輩に強制的にチケットを捌き、友達が多い涼。求心力と共存する半強制的な微妙な横暴・・・。モテ男です。